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  since : 1996年07月
  update: 2008年12月01日
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    案件名                                           2000/07/07 配信
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    これって、暴利?
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    患者名   ハンドルなし           担当医   なかじー  先生
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    ●患者問診より●

    こんにちは。

    いつも楽しく情報を拝見しております。会員のものです。

    皆さんも事故によるもめごとがあるのだな・・・と。大変なのだぁ、な
    どと思っておりましたら先日母が事故に会いました。母はバイクで直進
    中に脇道から出てきた車にはねられてしまいました。
    即、入院で1ヶ月ほど病院におりました。あらら、事故はしょうがないな
    と思ってましたが、母のバイクは全損でした。ここからが納得いかない
    のですが・・・・。


    「過失割合は9対1なので・・・・・・。」
    「そちらのバイクはかなり古いものなので新品にはできません。」


    などと言われてしまいました。
    新しい保険制度がそうなっている・・・・と言われてもこちらのほうは
    ちんぷんかんぷんでした。


    「ちょっと納得いかないですね・・・・・。」
    「そんなことを言って暴利をむさぼる気ですか?」
    「・・・・・・・。」


    結局うちが多少バイクのお金を出したというわけなのです。
    なんだか納得いきませんねぇ、この保険制度っていうのは・・・。
    母も動いていたので100パーセント向こうが悪いと言いきれないのがつら
    いところです。向こうからお金をとろうとは思っておりませんが、保険
    屋の言動などは許せないような気もします。挨拶に来るわけでもなくお
    金も出し渋る・・・・・。

    事故ってするだけ損なのですね、今回でよくわかりました。

    みなさんも事故には、くれぐれも気をつけてください。
    これからも頑張ってくださいね、それでは。



    ●担当医所見●     なかじー  先生

    まず、相談者のおっしゃるとおり、事故は普通の市民生活を送っている
    人にとっては、加害者であれ、被害者であれ、特に被害者にとっては、
    気持ちの部分では「損」なのは間違いないと思います。その上で、過失
    割合については、事故状況がわからないので何とも言えませんが、過去
    の判例を基に判断されるものです。したがって、判例タイムスのバック
    ナンバーを買い求めれば、大体の落としどころはわかるはずです。

    それから、バイクが古い云々の話は、「新しい保険制度」でもなんでも
    なくて、商売をやっている人なら当たり前ですが、「減価償却」ってい
    うかなりポピュラーな考え方に則っていることで、世間一般では妥当だ
    といわれます。もちろん、相談者の気持ちもわかりますが、逆のケース
    だとどうでしょうか。自分の車が、今にも壊れそうなバイクと接触して
    しまったとして、相手が「新品のバイクを買って弁償しろ」っていわれ
    たら、素直に新品買いますか。

    人身の問題は別にして、物損の件は、保険制度がどうのいう話ではなく
    わが国では、極めて、妥当な話です。



    ●つっこみ●     noric  先生 

    めちゃくちゃ当たり前で、月並みな答えですが、人身になっているので
    あれば、こちらでお金を取ればバイクの新車ぐらい買えるじゃないです
    か。入院を極力伸ばして、その後も通院して、一番最後に首の治療と称
    して接骨院にでも通えば、充分元が取れるはずです。さらに自分で生命
    保険にかけているなら、その分保険でおりますし。金銭的に損になる事
    はないのではないでしょうか。

    物損ではいろんな社内規定があるので、出し渋るのは当然ですが、素人
    を装い。めちゃくちゃ理不尽な要求をして、人身の示談金に色を付けて
    もらえば良い訳です。これは、当事者が出来るか否かですが、わたしは
    相手の態度及び保険会社の態度(大概悪い)が悪いとごねたおしてお金
    を引っ張ります。別に違法な事ではなく、あくまでも示談で、交渉です
    からお互い納得すれば良い訳です。
    最初は無茶苦茶言っても良いですよ。 但し最終的に妥協して下さい。

    最後に私の感想ですが、確かに自己の被害者は、多少お金が儲かります
    が、私は加害者はおろか被害者にもなりたくないですね。だって邪魔く
    さいもん。



    ●つっこみ●     B  先生

    私はまず、相談者に味方した考え方でコメントします。ですので本来交
    通事故ではこちらが圧倒的に不利な場合がありますが基本的にこちらが
    有利になる考え方で進めてまいります。ただし、結果に関しては責任持
    てません。私で決定できるしろものではないので。

    まず、


    >「過失割合は9対1なので・・・・・・。」
    >「そちらのバイクはかなり古いものなので新品にはできません。」


    この9対1ですが、本当にそうなのか疑いたくなるでしょう。
    そこで、無駄な調査に終ると思いますが、念の為、相手の保険会社が正
    当な契約の上になりたっているのかどうか調べましょう。個人の保険会
    社だったら要注意です。相手は話に割り込んでくるだけの余計な存在で
    あり、違法すれすれのところで取引してこようとします。これは、企業
    での退職勧告とよく似ております。あくまで当人を不利に追い込む形で
    説得しようと試みます。

    ただし、当然正規契約上の取引だったら、まず割合をチェックしましょ
    う。ただし喧嘩覚悟ならこちらが6割以上の勝算であることが条件です。
    その辺をチェックすることが大前提でしょう。

    バイクの件に関しては新品には出来ないでしょうから完全に問題なく動
    く形に修理してもらいましょう。ただし、過失割合でこちらが1割の場合
    にはとことん戦いましょう。

    それと、パタ−ンが大変に多いのが事故というものですので交通事故関
    連の書籍を一読することをお薦めします。事故の本質や実態を一番把握
    しているのは当然当事者になりますので。場合によっては、保険会社が
    悪徳な場合もあれば良心に基づいての行動である場合もありますので。



    ●Wつっこみ●     なかじー  先生 


    >物損ではいろんな社内規定があるので、出し渋るのは当然ですが、素
    >人を装い。めちゃくちゃ理不尽な要求をして、人身の示談金に色を付
    >けてもらえば良い訳です。これは、当事者が出来るか否かですが、


    まあ、この辺のことは、間違いではありませんが、通常、常識のある人
    は、「誠意がない」と相手を追い込みます。「態度が悪い」ってのは、
    主観的で、頭の悪い教員と変わりません。何の根拠もありません。

    ちなみに、「誠意がない」とは、被害者が入院しているのに、見舞いに
    も来ないとか、電話をしてこないとか、ある程度客観的に判断材料があ
    るものです。ですから、こういう「誠意がない」と怒ることは当然許さ
    れます。それに引き換え、「態度が悪い」とは主観に過ぎませんので、
    単にごねているだけで、子供じみています。


    >わたしは相手の態度及び保険会社の態度(大概悪い)が悪いとごねた
    >おしてお金を引っ張ります。別に違法な事ではなく、あくまでも示談で、
    >交渉ですからお互い納得すれば良い訳です。最初は無茶苦茶言っても
    >良いですよ。 但し最終的には妥協して下さい。


    これも、厳密には、誤り。通常、客観的に妥当な資料をもとに損害額を
    算定しますが、あまりに無茶なことを言い過ぎると「ゆすり、たかり」
    と同等にみなされます。


    >最後に私の感想ですが、確かに自己の被害者は、多少お金が儲かりま
    >すが、私は加害者はおろか被害者にもなりたくないですね。 だって
    >じゃまくさいもん。


    これは、その通りですね。


    >この9対1ですが、本当にそうなのか疑いたくなるでしょう。
    >そこで、無駄な調査に終ると思いますが、念の為、相手の保険会社が
    >正当な契約の上になりたっているのかどうか調べましょう。個人の保
    >険会社だったら要注意です。相手は話に割り込んでくるだけの余計な
    >存在であり、違法すれすれのところで取引してこようとします。これ
    >は、企業での退職勧告とよく似ております。あくまで当人を不利に追
    >い込む形で説得しようと試みます。


    ちょっと、これは、アホまるだしです。現在の日本では損害保険会社は
    すべて、法人組織でないと認められておりません。「個人の保険会社」
    なんてありません。そういうことを言うと保険会社の査定マンから「こ
    いつはバカだな」と思われ、なめられます。

    とこのままで終わると身も蓋もないので、さらにいうと、これは、保険
    契約者と保険会社の間に存在する「保険代理店」のことを言っているの
    だと、思います。これは、保険会社から、委託を受けて、保険契約の締
    結を行うことにより手数料を得ています。本来の業務とは違いますが、
    保険契約者と近い存在のため、交通事故の示談について、保険会社の事
    故担当者になりかわり、相手と話をすることが往々にしてあります。
    保険契約者の方でも、見ず知らずの保険会社の事故担当より、日頃から
    面識のある保険代理店に事故の交渉を頼むことがあります。保険会社の
    事故担当もできれば、面倒なことをしたくないので、保険代理店に交渉
    をまかせ、保険金支払いだけするということもあります。そういった理
    由で示談交渉をする代理店っています。確かに、法的知識の不足した人
    もいるので、そんな人の場合は、「私は、あなたと話をするつもりはあ
    りません。事故担当者と話します。」といえばすむことです。

    あと、最後に、勘違いしている人も多いのですが、加害者側が完全に居
    直ったら、被害者はつらいです。本来、損害賠償は、被害者側に挙証責
    任があります。ズブの素人がいきなり、損害賠償請求するなんて至難の
    技です。加害者側が、任意保険に加入していて、その加害者側が丁寧に
    損害額を算定してくれるんですから楽です。私の周りに実際いたのです
    が、あまりに理不尽な要求をしすぎて、且つ強面しすぎて、保険会社か
    ら、「もう応じかねます。裁判して頂いて結構です。」と言われた人が
    います。そうなると大変です。弁護士頼もうにもよっぽどの金額でない
    と受けてくれる人いませんし、時間はかかるし。

    弱気になる必要はありませんが、まずは正しい相場を知って下さい。
    無責任な他人の話を鵜呑みにして、頭の中で皮算用しても、後でむかつ
    くだけです。



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