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案件名 2000/08/07 配信
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拾ったら一割
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患者名 S 担当医 mica 先生 noric 先生
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●患者問診より●
はじめまして会員のSといいます。
いつもためになる情報を有難うございます。
実は、拾得物についての相談なのですが。先日(6/23深夜)路上でかば
んを拾いました。中を見てみると現金は抜き取られていましたが、書類
(上場に関わる資料)があり、すぐにあるベンチャー企業の社長の物だ
とわかりました。あとは、通帳4冊(会社名義2冊、本人名義2冊)と、
その届出印(三文判)そしてクレジットカード1枚があり、僕は通帳の残
高を見て驚きました。なんと、 4冊の合計残高は約5億円程あったと思い
ます。会社名義が2冊で1億数千万円、個人名義で3億8千万円程です。
ひとまず交番へ届けを出し(その時点でまだ紛失届は出されていないよ
うでした)、お礼を受け取る権利があることを聞かされてその日は帰り
ました。
翌朝知り合いの銀行員にそのことを話すとその口座が止められているか
どうか調べてくれて、結果未だ止められていませんでした。
その日の夜、落とし主から連絡があり会ってお礼の話になるとあーだこ
ーだいってやれ現金じゃないからとか常識の範囲でとか、通帳も会社名
義の1冊のみを出してきて(残高2900万円)「これなんで、100万円でど
うでしょうと結局押し切られてしまいました。
自分としてはどうも納得がいかないのですが仕方がないのでしょうか。
それとも、よく現金を拾うと1割とか言いますが、もっともらえる方法が
あるのでしょうか。これは別に法律に触れることではないのでもし宜し
かったら、激裏の法律部門の方に手伝っていただきたいのですが、何卒
よろしくお願いいたします。
●担当医所見● mica 先生
拾得者は拾得物(おとしもの)のお礼(報労金という)をその5%から
20%を遺失者から受け取ることができます。んで、届けらてから、6ヶ月
+14日たっても落とし主が現れない場合、拾得者のものとなります。
第四条
物件ノ返還ヲ受クル者ハ物件ノ価格百分ノ五ヨリ少カラス二十ヨリ多カ
ラサル報労金ヲ拾得者ニ給スヘシ
但シ国庫其ノ他公ノ法人ハ報労金ヲ請求スルコトヲ得ス
(遺失物法)
現金の場合ですが、この法律からお礼は一律何パーセントと決まってる
わけではなく、5%〜20%と幅が有り、当然ながら金額に幅がでてきます
ね。
例えば、バブル絶頂の10年前竹やぶに2億円が見つかった事件がありまし
た。結局、落とし主(たしか通販会社の社長さん)が出てきて、一件落
着だったのですが、お礼の件で弁護士が入り、5〜10%で話し合ったはず
です。折り合わなければ、裁判所でという事でした。
ただ、通帳などの場合はこれがどう解釈されるか、難しいところです。
遺失者が銀行へ届け出れば、その通帳からは死んでしまいますからね。
拾った通帳等を勝手に引き出すのはキョーレツに犯罪ですので、そうい
った権利が認められるとは思えないですしね。
よって、金額もかなり大きい事ですし、法律相談コーナーのような所で
一度弁護士さんに相談してみるのも手では。
でも100万円もらえるだけでも御の字だと思いますけど・・・。
●担当医所見● noric 先生
ちょっと本事例とは異なりますが良く似た内容での裁判がありました。
参考までに その裁判の内容と、今回の事例と検証し、妥当なところを
探りたいと思います。
訴訟の内容
銀行員が紛失した、黒いバック(中身は63億円・10億円・5億円などの日
銀小切手9枚80億円分、時価1700万円の株券)を拾得したAが、遺失物法
四条一項に基づいて、額面金額の半分の5%を支払うよう求める。
判決
小切手の価値を額面の2%とし、その5%程度の支払を銀行に命じた。
80億×2%×5%=約800万円
つまり、拾得した小切手を換金すれば、犯罪になるし、ましてや数億円
もの小切手などその場で御用となるはずである。つまり本人でなければ
額面どうりの金額をなし得ないと判断された為である。つまるところ、
裁判所の判断は、額面金額の2%となったわけである。
こちらを 今回のケースに類推するとすれば、預金通帳の残高と言う形
で五億円程度 ですから、訴訟となれば2%以下の価値となる気が致しま
す。
ですから仮に2%だとしても、5億×2%×5%=500,000となり100万円よ
り到底低い金額となります。
ですから欲を出さずに、100万円でも御の字と考えたほうが良いのではな
いでしょうか。客観的に考えて、何の苦労もせず100万円ももらったので
すから良かったじゃないですか。
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