案件名 2003/05/15 配信
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住居(賃貸住宅公団)が隣家の類焼で全焼になった
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患者名 NOK 担当医 なかじー 先生
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●患者問診より●
隣家の火事により、飛火(類焼)し、「屋内全焼」になりました。運良
く外出中であったため身体的な被害はありませんでした。火災保険に入
っておりましたので調査員が来て全焼認定を受け、上限金の○百万円が
振り込まれることになりました。
実際の被害額より少ないことにショックを受けました(掛金の関係上)
が、火災保険金は、損金となるために所得にはならないと聞き、所得扱
いにはならないので課税されることはなく一様安心を致しました。
一方、出火元の隣家は、火災保険に入っておらず、保険屋の話では失火
の場合は、泣き寝入りとの事で出来る限りのことを誠意で行ってもらう
しかないとの事でした。
失火といえども、人の家の財産をすべて焼き払っておいて身内としては
どうも納得できません。住宅の部屋・屋外部分は原状回復のため全額・
賃貸住宅公団持ちで行うようです。(当然ながら隣家は強制退去となり
老婆宅は代替住居を与えられました)
ここで相談です。
話しを複雑にしている2つの問題があります。
1.相手(失火元)から損害の請求は可能でしょうか。
2.老婆は「生活保護」を受けている為にその規約により「所得となるた
め」○百万円・全額返済しなければならないことが判ったのです。
失火元からの見舞金・損害金も申請しなければならないとのことです。
持ち家ではありませんが、物持ちでしたので消滅家財は相当量あり、少
なくとも保険金を受取れないなら、元の生活状態に戻すことは不可能で
あり、精神的打撃が大きいことも心配です。
生活保護の規約も確かに遵守しなければなりませんがどうも納得できま
せん。何とか円滑に損害分を取り戻す方法はありますか。
必要以上には要求する意思はありませんが損害最小限のものは取り戻し
たいと思っているのですが。なにとぞよろしくお願いいたします。
●担当医所見● なかじー 先生
>1.相手(失火元)から損害の請求は可能でしょうか。
日本には「失火法」という法律があります。
これは、失火により、他人に損害を与えたとしても、それが故意、重過
失でなければ、その賠償責任を免れるというものです。
ですから、今回のケースは、失火元の方に、故意、重過失がなければ損
害賠償責任は免れます。
残念ですが、そういうことです。
ですから、日本では各人がきちんと火災保険を掛けていないと悲惨な目
に遭うのです。多分、家持ちの人は知っていると思います。
>2.老婆は「生活保護」を受けている為にその規約により「所得となるた
> め」○百万円・全額返済しなければならないことが判ったのです。
>失火元からの見舞金・損害金も申請しなければならないとのことです。
>持ち家ではありませんが、物持ちでしたので消滅家財は相当量あり、少
>なくとも保険金を受取れないなら、元の生活状態に戻すことは不可能で
>あり、精神的打撃が大きいことも心配です。
そういうことであれば、保険の掛け金をケチらず、きちんとした保険金
額をかけていればよかったのですが。家財保険金額3000万円としても月
々5000円にも満たない金額の掛け金で保障がつくのですから(木造とし
ても)ちゃんと火災保険を掛けておくべきでした。
また、保険金が出たからといってすべてが贖えるわけでもありません。
>生活保護の規約も確かに遵守しなければなりませんがどうも納得できま
>せん。何とか円滑に損害分を取り戻す方法はありますか。
>必要以上には要求する意思はありませんが損害最小限のものは取り戻し
>たいと思っているのですが。なにとぞよろしくお願いいたします。
本当に相談者には悲しいことですが、そういうものだと納得してくださ
い。そして、「失火法」を知らなかった自分をせめてください。そして
掛け金をケチった自分を嘆いてください。
生活保護を受け、火災保険にも入ることがなかった老婆を追い込んでど
うするのですか。本当に、理不尽なことで、腹立つでしょうが、発想の
転換を図ってください。
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