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  update: 2008年11月21日
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    案件名                                           2004/05/18 配信
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    残業代が支払われない
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    患者名   ラオウ        担当医   ばく  先生   COPE  先生
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    ●患者問診より●

    はじめまして。ラオウです。いつも楽しく拝見させて頂いてます。
    ちょっと困った事がおきましたので、先生方に相談したくメールさせて
    頂きました。

    私は現在、会社を解雇されて(1月20日付)無職なのですが、解雇理由が
    職務怠慢との主張でした。(これについては社長から言われたわけでな
    く一社員から言伝として聞きました。)
    それを通達されたのが1週間程前でしたので、解雇予告手当ては遅れてで
    すが支給されました。しかし解雇理由も納得できませんし、会社に残り
    たいとも思えない会社なので、退職金と未払いの残業手当と深夜手当て
    を請求しました。

    最初にやはり言いづらい気持ちもあったので文書をFAXにて送りました。
    文面は次のとおりです。

    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    ○○○○様

    先日、退職金のことをFAXで質問させていただいた件ですが、なんの返事
    もないのですがどういうことでしょうか。払う意思がないのであれば、
    ないで、なんらかの返答があるのが当然ではないのでしょうか。
    いつものクレーム対応のように、ほっとけばそのうち泣き寝入りすると
    でも考えているのですか。

    それと、いろいろ不審に思いましたので、調べましたが、明らかに残業
    手当の額が不当なものです。

    どれだけ足りないかというと、1日の労働時間が12時間でしたので(11時
    から23時の定時に終わった場合。そもそも休憩時間がないのも違法です
    が。)わかりやすく基本給16万で計算した場合、4時間は時間外労働にな
    ります。さらに22時から23時の1時間は深夜労働にあたります。

    したがって1ヶ月単位で言うと、8時間働いて16万ですから3時間ですと6
    万で時間外労働の場合25%割増ですから7.5万になります。
    さらに深夜と時間外の対象の最後の1時間は50%割増のですので3万にな
    ります。しかし支払われているのは3.3万のみで深夜手当については項目
    すらありません。
    つまり毎月7.2万以上の金額が支払われていないということです。

    この金額は3年ほど在籍しましたが、合計にすると250万以上になります
    が、いったいどうするつもりでしょうか。

    退職金の件と合わせて、納得のいく返答をしてください。
    3月24日には、再度労働基準局に行きその旨を伝えさせていただきますの
    で、23日までには返答をいただけるようお願いします。

    絶対に泣き寝入りはしないので、ほっとけばいいと思わないでください。
    裁判するのもいい経験だと考えていますので。


    2004年3月22日

    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


    実際にはこの文書の前にも退職金を請求する旨の文書を送っており、退
    職金については少額ながら(今までの例と比べて明らかに少ない。ちな
    みに10万です。)振り込まれまていました。(どこからの振込みか記名
    されていなかったので気づきませんでした。)

    しかし、残業手当および深夜手当てについてはなんの連絡もなかったの
    で、労働基準局に相談にいきました。
    退職金については就業規則等に規定がない以上しょうがないようですが
    残業手当と深夜手当てについては請求することは可能なようで、FAXでし
    か請求してないようなので、1度電話で問い合わせてから連絡を下さいと
    指示を受けました。


    翌日、電話したところ次のような返答が返ってきました。

    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    Q1 退職金はどうなってるのですか?
    A:もう払っている。(2月25日)(実はこの時振込みに気づきました。)
      10万もあれば充分やろが。


    Q2 残業手当と深夜手当てはどうなってるのですか?
    A:解雇理由をわかってるのか?タイムカードの改ざんが理由だ。だから
      払う必要がない。刑事訴訟するぞ。


    Q3 では残業手当の3万3千円というのはどういう根拠で支払っていたのですか?
    A:そんなことはやめた人間に教える必要はない。


    このような問答のあと、「では、その旨を労働基準局に伝えます」と言
    って電話を切りました。それですぐに労働基準局に電話しましたが、担
    当者が不在だったため折り返し連絡するとのことでした。
    そして電話が掛かってきたのですが、意外にも会社からでした。

    「ホントに刑事告訴してもいいんやな。将来あるのにしらんぞ。それだ
      け確認しとく。」

    明らかに脅しだと思われます。
    その後、担当者から連絡があり全て伝え、「行政指導はしますのでそれ
    でも相手が払う意思がなければ後は民事訴訟しかないです。まあやれる
    事はやります。」とのことで現在に至ります。


    そこで質問です。

    1.実際に裁判をした場合、勝ち目はありますか。(残業手当と深夜手当
      ての請求。労働基準局では過去2年分までの請求になるといわれまし
      た。)

    2.刑事訴訟をすると主張してきていますが、それは可能なのですか。
      私は店長をしており、社員はほかにいませんでした。別の店舗に応援
      に行く際にタイムカードを押しておいてくれと言ったことはあります
      が改ざんに当たりますか。逆に名誉毀損で訴えることは可能ですか。

    最後の給料明細では基本給16万3千円、勤続給2千円、役職手当2万5千円
    時間外手当3万3千円、休日手当て2万6千円、通勤手当、6千950円になっ
    てます。

    手元には給料明細が最後の分と以前の分が何枚か残っている程度です。
    離職票には会社都合になっていましたので、懲戒免職ではないです。

    わかりにくい文章だとは思いますが、なにとぞよきアドバイスをお願い
    します。



    ●担当医所見●     ばく  先生

    職務怠慢が理由なのに、会社都合で退職ですか。
    何か支離滅裂ですねえ、会社の言い分・・・。

    まず質問の回答から。


    >1.実際に裁判をした場合、勝ち目はありますか。(残業手当と深夜手当
    >  ての請求。労働基準局では過去2年分までの請求になるといわれまし
    >  た。)


    裁判では「事実」と「適法性」が争われます。
    相談者様がどれだけ証拠を固められるかで勝負が決まります。
    実労働に関するメモ(就業日時、出社・退社時間、仕事内容)がどれだ
    け具体的かによって裁判所の判断も変わってくるはずです。
    忘れない今のうちにできるだけ思い出してメモしましょう。

    また、裁判する前に会社に対して内容証明郵便を出しましょう。
    書き方はググったりすると書き方例がいくつも見つかります。
    FAXで何度かやり取りをしているみたいですけど、それだけだと決定打に
    はならないと思います。


    >2.刑事訴訟をすると主張してきていますが、それは可能なのですか。
    >  私は店長をしており、社員はほかにいませんでした。別の店舗に応援
    >  に行く際にタイムカードを押しておいてくれと言ったことはあります
    >  が改ざんに当たりますか。逆に名誉毀損で訴えることは可能ですか。


    これも同じく、相手が訴状に何を書いてくるかとどんな証拠を持ってい
    るかに拠ります。「タイムカードを改ざんした」と相手は主張している
    ようですが、逆の立場で私が訴えを起こすとしたら相当準備すると思い
    ますね。

    改ざんしたのが事実であると証明するには、

    ・改ざんされたタイムカードそのもの
        指紋とか傷がそれ以上着かない様にカバーしないとね。
    ・改ざん前後のタイムカードの状態を証明するもの、もしくはタイムカ
      ードの鑑定結果
        タイムカードと矛盾する磁気記録とか、タイムカードパンチャーの
        ログ記録ロール紙とか。)
    ・相談者様自身がその改ざんを行なったことを証明する人もしくは物証
        目撃者とか、監視カメラのテープとか。逆に言えば相談者様以外の
        人物が改ざんを行なったのであれば相談者様はそれを知らない限り
        罪に問うのは難しいはずです。

    私もタイムカードを使う商売をしていたことがありますが、タイムカー
    ド改ざんって結構できそうでできないものである代わりに「しただろ」
    と疑いをかけるのも難しいです。
    なので、タイムカードの改ざんが云々言ってくるあたりで、99%言いが
    かりだと思われます。

    名誉毀損は難しいように思えるのですが。
    ただ、相談者様が改ざんを行なっていないと裁判所が認めた上で、かつ
    会社を辞めるに至った(=会社に居づらくなった)理由がタイムカード
    改ざん疑惑だったのであれば、名誉毀損や精神被害やそれに付随する職
    業を失った被害を訴えることはできるかもしれません。
    が離職に至る状況が詳しくわからないので何とも言えません。

    また、後々会社から振り込まれた「退職金10万円」が相手の武器になる
    ことが考えられますので、会社に現金書留で送り返しましょう。
    そもそも領収書も明細もない、銀行で宛名もない振込みで相手が「退職
    金は確かに渡した」と言っても、それが認められるとは思いませんが。

    幸運をお祈り致します。



    ●担当医所見●     COPE  先生

    直接的な回答にならないかもしれませんが、つい最近まで係争しており
    ました裁判と同じようなケースなのでご参考まで。

    私の場合は、半年間の間、あるプロジェクトにかかわり、ギャラの支払
    いが行われず、しかも経費立替分の総額約100万円が戻ってこないという
    状況がありました。


    >1.実際に裁判をした場合、勝ち目はありますか?(残業手当と深夜手当
    >  ての請求。労働基準局では過去2年分までの請求になるといわれまし
    >  た。)


    裁判での勝ち負けについての判断基準はいろいろでてくると思います。
    例えば、

    ・希望の金額を勝ち取る
    ・希望金額には満たないが、ある程度の金額で妥協する
    ・金銭的なメリットは全くないが、今後先方が、一切訴えなどを行わな
      いと誓約書を書かせる
    ・金銭的メリットは考慮せず、先方から謝罪を受ける。

    という勝ち方が想定されます。

    細かくなるともっとあると思います。
    まずは、ラオウさんがどのような勝ち方をしたいのかを明確にし、それ
    を実現してくれそうな腕の良い弁護士を見つけたほうが、勝つ確立は高
    くなります。その際の弁護士料はもしかしたら、高めにつくかもしれま
    せん。しかし、弁護士報酬会規というものが存在し、着手金おそらく10
    万円程度から始まることになると思います。

    が、これは弁護士次第で、状況により10万円以下でも裁判準備をしてく
    れる弁護士もいるかもしれません。料金についての相談は可能というこ
    とも規定にあります。

    料金はもちろんですが、1番注意しなければならないのは、誠実な弁護士
    かどうかををきちんと自分の目で選択しないと、あとでとんもないこと
    になりかねません。


    >2.刑事訴訟をすると主張してきていますが、それは可能なのですか。
    >  私は店長をしており、社員はほかにいませんでした。別の店舗に応援
    >  に行く際にタイムカードを押しておいてくれと言ったことはあります
    >  が改ざんに当たりますか。


    この部分は弁護士次第になると思います。


    >逆に名誉毀損で訴えることは可能ですか。


    名誉毀損は難しいと思います。
    弁護士との相談が必要です。

    私の場合は、あまりお金をかけられなかったので、規定の10万円で弁護
    士に依頼し簡易裁判所にて賠償請求をおこしました。
    結果、請求額の1/9しか戻ってこない上に、結果がでるのに1年はかかっ
    てしまいました。依頼した弁護士も他の仕事で急がしく、本気で闘って
    くれたとは思っていません。

    このような結果を招くならば、よほど注意して弁護士を選択し、尚且つ
    弁護士に依頼してからも、弁護士の動き具合を注意したほうが良いと思
    います。

    頑張ってください。道は必ずあるはずです。
    良い結果がもたらされることをお祈りしております。



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