 |
案件名 2006/09/08 配信
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
MLMとネズミ講とマルチ商法の違い
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
患者名 ハンドルなし 担当医 ぶりんだ 先生
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●患者問診より●
先日、友人(42才)から、ある事業に参加しないかとの勧誘がありまし
た。少し話を聞いてみたた、"ファーマネックス"とかいう会社の事業展
開に参加すれば、結構儲かるとか。
帰宅後、ネットで調べてみたところ、何のことはないニュースキンやア
ムウェイと同型なものでした。
商品介在はしますが、結局はネズミ講もどきで、期待出来ません。今時
は不景気なので結構流行っていると友人は言ってきましたが。
そこで、私は決して入るつもりはありませんが、先生方に聞きたいこと
が、3点あります。以下です。
1.MLMやネズミ講、マルチ等の違いを教えて欲しいください。
2.日本の法令での"合法"と"非合法"の境を教えて欲しいください。
3.pha社、NU社は、何とかという企業評価で、「5A−1」(不確かで、す
いません。)の評価をもらっていて、間違いのない会社だと言われま
したが、本当でしょうか。また、その評価の基準根拠など、根拠資料
があれば教えてください。
4.のめり込んで、経済的に大ケガをする可能性はありますか。
以上、よろしくご教授願います。
●担当医所見● ぶりんだ 先生
ニュー●キンの健食部門の会社ですよね。
> 1.MLMやネズミ講、マルチ等の違いを教えて欲しいください。
厳密にいえば、MLMの中のひとつの方法が、マルチ商法という事になりま
す。MLM(マルチレベルマーケティングプラン)邦訳すれば、マルチ商法
という事で、ほぼ変わりはありません。
法律で定義されているマルチ商法は、以下です。
・ピラミッド組織の、「上→下(親→子→孫)」へ買った物品サービ
ス等を売るという行為を行っている
・商品を買ってくれる人、または商品を別の人に売ってくれる人を探
し出すことによって利益を得ることが出来る
・商品の返品を認めていない
ネズミ講は商品を介在せず、金、金券のやりとりのみです。
システムは、似たようなもので大雑把にいうと金を上納するか商品を買
うかの違いです。
とはいえ、マルチ商法(商品が介在するのならば)が、100%合法かとい
うと、そうでもなく、グランドキャピタル事件なんかは、経営者のみな
らず会員まで逮捕されています。
とはいえ、違法かというとそうでもなく、やり方ひとつでかなり変わっ
てきます。
> 2.日本の法令での"合法"と"非合法"の境を教えて欲しいください。
ネズミ講は非合法です。
ネズミ講の運営者は、「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」が
科せられます。単に、加入を勧誘しただけの会員でも「20万円以下の罰
金」です。
マルチ商法は、八葉物流とかグランドキャピタルみたいに、金額が大き
く短期間で破綻してしまうと、経営者は出資法違反や詐欺で逮捕されま
す。
> 3.pha社、NU社は、何とかという企業評価で、「5A−1」(不確かで、す
> いません。)の評価をもらっていて、間違いのない会社だと言われま
> したが、本当でしょうか。
"芸能人も愛用している"、"商工会議所の会頭"、"企業評価で5a-1"、"某
オリンピックのスポンサー"など、これらは、「商品がとってもいいのよ
♪」程度の宣伝文句レベルです。
マルチ商法には、否定派と肯定派がクッキリハッキリ分かれてるので、
価値観、常識が異なり、討論しても平行線で無意味です。
なので、こういった宣伝文句も肯定派には印籠のように、否定派は胡散
臭い程度にしか思えませんので、例え本当だとしても受け止め方は全く
変わってしまうでしょう。
> 4.のめり込んで、経済的に大ケガをする可能性はありますか。
どこも同じ様なシステムだと思いますが。
化粧品、健康食品、浄水器、補正下着、生ゴミ処理機など、会員になる
だけ(商品を買う権利などその程度)なら、10,000円程で、代理店(そ
の会社によって違いますが、「商品を売る事が出来る=ビジネスになる」
と思わせる大口会員)なら、セットで商品を購入する必要がありますの
で、30万程度の初期投資が必要です。
これを何セットも売ることが出来なければ、自分に利益はないわけです
から、売れる見込みもないのに、大量の在庫を最初から抱える事になり
ます。
セミナーで洗脳されてしまっているので、売れもしないのにいきなり3セ
ットとかを申込んでしまうことになります。どの会社も大抵、クレジッ
ト(分割払い)が組めますから、勤務先や収入によっては、一気に百万
単位の借金を背負う事になります。
マルチ「商法」ですから、自分のまわりの人に売りつける事が出来ない
と商売は成り立ちません。友人、知人、親戚など、前出の通り、否定派
と肯定派がハッキリ分かれていて、ほとんどの社会人は否定派だと思わ
れます。そういった人たちに営業をかけると。。。
MLMは、50年程前にアメリカで生まれましたが、ここまでくると今さら感
が否めないですね。
なので「商品介在はしますが、結局はネズミ講もどきで、期待出来ませ
ん。」が正解でしょう。
また、これは実話ですが、某健康食品を扱うマルチ商法の会社が、かな
り高額な健康食品(アガリ●ス)を50万円×2単位で、ガンガン売ってい
ました。
やはり、ターゲットは情報の入りにくい田舎や離島です。
数名のキャラバン隊でまわって、その営業決め台詞が「死んだら返金」
です。お年寄りが自分の為に購入するケースや、嫁が姑の為に購入する
ケースがほとんどでしたが、勿論、皆長期60回の分割払いです。
60回=5年なので、本当に具合が悪くなる人も出てきますが、その連絡を
しても、キャラバン隊とは連絡が取れません。
本社に電話をかけても「死んだら返金」の営業マンはとっくに退職した
とのこと。
どうもこうもいかなくなったのか、クレジット会社に電話してきた契約
者(嫁)が、一言、「姑さん、もうすぐご臨終なのですが、返金は可能
でしょうか。」勿論、口約束でしょうし、残念ながら返金はされません。
|