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案件名 2007/11/13 配信
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違法な手段で得た財産の没収はあるのか
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患者名 ウルフ 担当医 mica 先生 ラリ 先生
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●患者問診より●
知人が今年の3月辺りから弁護士資格を持たないのにも関わらず、訴訟の
手続きを代行したり、準備書面を作ったりして、報酬を受け取っていま
す。(着手金25万円位)
私の知る限り10月までで20〜25件、単純計算で500万円以上を受け取って
います。
成功報酬として判決の金額の10%という覚書も交わしていました。
親しい友人が止めようとしてたが、聞く耳を持たなかったとのことです。
加えて以前に勤めていた会社の個人情報のデータを在職中にPCにコピー
して、それを基に会社を相手に訴訟を起こしているとのことです。
すでに警察に口座のやり取りを全て調べられ、最近家宅捜査も受け、証
拠物件は全て押収され、事情聴取までされているとのことですが、それ
でもやめる気配がありません。
そこで質問なのですがこのようなケースの場合、
・違法な手段で得た財産の没収はあるのでしょうか。
・会社の機密データを持ち出した(記憶媒体は本人のもの)今回のケー
スでは、窃盗罪もしくは横領等の罪に問われるのでしょうか。
知人を止める材料になればと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
●担当医所見● mica 先生
>違法な手段で得た財産の没収はあるのでしょうか。
財産を没収出来るという法律は一応あります。
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(犯罪収益等の没収等)
第13条 次に掲げる財産は、不動産若しくは動産又は金銭債権(金銭の
支払を目的とする債権をいう。以下同じ。)であるときは、これを没収
することができる。
1. 犯罪収益(第6号に掲げる財産に該当するものを除く。)
2. 犯罪収益に由来する財産(第6号に掲げる財産に該当する犯罪収益
の保有又は処分に基づき得たものを除く。)
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ですが、これには続きがありまして、
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2 前項各号に掲げる財産が犯罪被害財産((略)罪の犯罪行為によりそ
の被害を受けた者から得た財産又は当該財産の保有若しくは処分に基づ
き得た財産をいう。以下同じ。)であるときは、これを没収することが
できない。
前項各号に掲げる財産の一部が犯罪被害財産である場合において、当該
部分についても、同様とする。
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と被害者から集まったお金ならば没収出来なくなっています。
なんのこっちゃですね。
国が没収すると国庫に入ります。
一旦国庫に入るとそれを分配するとき幾十もの縛り(法律)があり、現
実的に被害者に戻すことが不可能な状態になってしまうからです。
すると「没収すると国が儲かる」という図式になってしまうため「やは
り没収しない」ということになってるようです。
この後にはさらに例外として「該犯罪行為を実行するための組織により
行われたもの」なら没収出来るとありますが、こちらも縛りがあるため
現実的には難しかったようです。
そこで組織犯罪処罰法(主に暴力団、闇金を対象)改正となったようで
すが、暴力団ならともかく今回のように個人の財産は対象外です。
差し押さえされる可能性があるのは、非弁活動によって被害を被った被
害者が民事で訴えた場合くらいでしょう。
>会社の機密データを持ち出した(記憶媒体は本人のもの)今回のケース
>では、窃盗罪もしくは横領等の罪に問われるのでしょうか。
こちらも刑事事件として訴えるのは難しいと思います。
機密データだったり、件数が大量だったりすればニュースにもなります
が、現在窃盗罪(刑法235条)は「情報の窃盗」に関してはその対象外と
なっています。
ですので自分のCDを持ち込み、データを入れて売っても刑事罰にはなり
ませんが、会社のCDにデータを入れて売るとその中身(情報)でなく、
「CDに対しての」横領、窃盗となります。
独立する際に自社のデータを持っていくのはよくあることで、窃盗罪が
適応されるかどうかは個々のケースにより微妙です。(過去に京王友の
会データ持ち出し、信用金庫の預金残高明細等データ持ち出し等につい
ては窃盗罪で起訴されています)
勿論就業義務違反や損害賠償請求、不法行為として民事で訴えれば、勝
てる可能性はあると思いますが。
●担当医所見● ラリ 先生
>会社の機密データを持ち出した(記憶媒体は本人のもの)今回のケース
>では、窃盗罪もしくは横領等の罪に問われるのでしょうか。
刑法上の判断とは別に、不正競争防止法2条1項7号で、
「営業秘密を保有する事業者(保有者)からその営業秘密を示された場
合、不正の競業その他の不正の利益を得る目的、またはその保有者に損
害を加える目的(図利加害目的)でその営業秘密を使用し、または開示
する行為」
はこの法律における「不正競争」と定義されており、
「営業秘密を保有者から示されたその役員又は従業者であった者が、上
記不正競争の目的で、在職中にその営業秘密の管理に係る任務に背いて
その営業秘密の開示の申込みをし、またはその営業秘密の使用若しくは
開示について請託を受けて、その営業秘密をその職を退いた後に使用、
または開示した者」
は同21条で「10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはこれ
を併科」の罰則が適用されます。
ここでは「営業秘密(※)」に該当するか「図利加害目的」があったか
どうかがポイントとなります。
純粋に会社糾弾が目的だとすると該当しないということにもなります。
※「営業秘密」とは下記を全て具備する情報のことです。
1.秘密として管理されていること(秘密管理性)
2.事業活動に有用な情報であること(有用性)
3.公然と知られていないこと(非公知性)
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